血管撮影にて術前診断し得たメッケル憩室の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF MECKEL'S DIVERTICULUM DIAGNOSED BY ARTERIOGRAPHY
  • ケッカン サツエイ ニテ ジュツゼン シンダンシエタ メッケル ケイシツ ノ

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抄録

メッケル憩室は臨床上は比較的稀な疾患であり,その術前診断は困難とされている.今回我々は,血管撮影にて術前診断し得た症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.<br> 症例は44歳の男性.下血を主訴として入院し,上部下部消化管の通常のX線検査では異常はなく,メッケル憩室を疑い,シンチグラフィー,小腸造影を行なうも,憩室は描出されなかった.しかし,上腸間膜動脈撮影にて, mesodiverticular band arteryが証明され,メッケル憩室と診断,手術を行なった.憩室は,回盲弁より約1m口側にあり, 3.5cm×5cmの大きさで,異所性組織の迷入は認めなかった.<br> 過去5年間の本邦報告例を検討し,メッケル憩室の診断方法である99mTc scintigraphy,小腸造影,血管撮影についての考察を加えた.

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