フェノール系高分子リグニン素材の誘導と側鎖フェノール核の隣接基効果を応用するその精密構造制御

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タイトル別名
  • Synthesis of Phenolic Lignin Derivatives from Native Lignins and Their Functionality Control by the Participation of C<SUB>α</SUB>-Phenolic Nuclei
  • フェノールケイ コウブンシ リグニン ソザイ ノ ユウドウ ト ソクサ フェノ

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抄録

フェノール誘導体および硫酸より構成される2相分離系処理法により, 天然リグニンからフェノール系高分子リグニン素材を誘導すると共に, 側鎖フェノール核の置換パターンを応用し, その分子構造の精密制御を試みた。天然リグニンより誘導したリグノクレゾール分子中の側鎖Cβ-アリールエーテル結合は, 緩和なアルカリ条件下で側鎖クレゾール核水酸基の隣接基効果により選択的に解裂すること, そしてリグノフェノール誘導体におけるこのような側鎖フェノール核のCβ攻撃は, リグニン結合位に対しオルソ位に水酸基が位置する場合効果的に発現することが示された。したがって, 天然リグニンの1次誘導体を合成する際, 隣接基関与効果発現可能なフェノール核の導入量をコントロールすることにより, その頻度にしたがって側鎖フェノール核とリグニン母体の芳香核間でフェノール活性が交換, それに伴いリグノフェノール誘導体の分子量が規則的に制御されることを確認した。

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