搾乳ロボットによる省力管理技術と乳生産

書誌事項

タイトル別名
  • サクニュウ ロボット ニ ヨル ショウリョク カンリ ギジュツ ト ニュウセイサン

この論文をさがす

抄録

搾乳ロボットは、酪農における飼養管理に関わる労働時間の約半分を占める搾乳作業を大幅に削減し、現行の搾乳関連作業を軽労化することを目的に開発された技術である。そこで、搾乳ロボット稼働後の省力管理技術の確立と、生産性への影響を明らかにすることを目的とした。1998年6月から2001年12月の期間、搾乳牛の誘導・馴致、自発的搾乳率、搾乳回数、通路制限と牛の搾乳行動、搾乳関連の労働時間・内容、産乳成績について調査した。供試牛は20-25頭とし、飼養管理方法は一群管理およびMR不断給餌形態とした。搾乳ロボットは、レリー社製を用い60分間のバルクタンク洗浄時間を除き1日24時間連続稼働させた。また、試験対照では、ミルキングパーラー(ヘリンボーン式)を用い、定時2回搾乳を行った。ロボット稼働後、3週間程度誘導・馴致することにより自発的搾乳率は80%となった。また、時間経過に伴い、誘導・馴致回数の減少および自発的搾乳率の向上、通路制限が搾乳回数を向上させた。搾乳関連の労働時間は75分間であり、パーラー搾乳のそれと比較して1/2に削減され、その内容も著しく軽労化した。牛はロボットによる不等間隔多回搾乳とMRの不断給餌飼養形態により、乳成分を維持しながら産乳量を11-15%増加させた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ