カキ「富有」の促成及び抑制栽培法

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  • カキ フユウ ノ ソクセイ オヨビ ヨクセイ サイバイホウ

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抄録

「富有」の促成栽培の加温開始時期は自発休眠覚醒可能な1月上旬以降である。この時期から加温を開始する促成栽培では、ハウス内最低温度を18℃以上に管理することで、収穫期を9月上旬まで促進することが可能である。加温開始時期を2月中旬以降にすると収穫期前進効果は少なく、果実の付加価値が少ない。果実品質では、糖度が露地栽培の慣行収穫時期の果実と比べ2-3%高く、食味も良好であり、果実表面の汚損も少なく、高品質である。一方、12月中旬収穫を目標にした抑制栽培は、果実の着色開始時期の9月下旬にビニル被覆を行い、ハウス内気温を20-30℃に管理する。それにより着色が抑制されるとともに、果実肥大期間が長くなり、大果生産が可能となる。12月中旬にカラーチャート7以上に着色した新鮮果実が収穫できる。これらの栽培方法の組み合わせによって、9月から12月中旬までの長期間にわたって高品質な「富有」が供給でき、生産者の労力分散にもつながる。

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