LCAにおける産業連関分析の可能性と廃棄物産業連関分析

  • 中村 愼一郎
    早稲田大学政治経済学術院 名古屋大学エコトピア科学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • On the Possibilities of Input-Output Analysis and Waste Input-OutputAnalysis in LCA
  • LCA ニ オケル サンギョウ レンカン ブンセキ ノ カノウセイ ト ハイキ ブツサンギョウ レンカン ブンセキ

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抄録

廃棄物処理・処分の問題を混合型LCAを用いて分析するためには,財生産に関わる動脈部門と廃棄物処理に関わる静脈部門の間における財と廃棄物の相互連関を考慮する必要がある.この目的に資すべく,筆者の研究グループは廃棄物産業連関分析(WIO)を開発した.これは,Leontief-Duchin の公害・汚染防除産業連関モデルにおいて仮定されていた汚染物質(廃棄物)と処理技術の間の1対1対応を一般化し,この対応が一般に成り立たない廃棄物処理への応用を可能にした物である.従来の産業連関分析は,生産と使用に関わる環境負荷評価を可能にした.WIO を用いることで,これに加えて,リサイクルを含む廃棄物処理をも扱うことが可能になる.すなわち,産業連関分析によって生産・使用・廃棄に関わる全ライフサイクルを通じた環境負荷の評価が可能になったのである.従来の産業連関分析と比較しながらWIO を解説し,そのLCA をはじめとした環境影響評価分野への応用を展望する.

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