旅行費用接近法による野外娯楽施設の便益価値測定 : 大邱ウバン・タワーランドを対象として

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タイトル別名
  • リョコウ ヒヨウ セッキンホウ ニ ヨル ヤガイ ゴラク シセツ ノ ベンエキ カチ ソクテイ タイキュウ ウバン タワーランド オ タイショウ ト シテ
  • Estimation of Recreational Value for Woodbang Land in Daegu : A Travel Cost Method
  • リョコウ ヒヨウ セッキンホウ ニヨル ヤガイ ゴラク シセツ ノ ベンエキ カチ ソクテイ テグ ウバン タワーランド オ タイショウ トシテ

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抄録

type:論文

type:Article

本研究は,屋外レジャー施設であるウバン・タワーランドの開発に対する費用便益分析のために,旅行費用法(travel cost approach)によってウバン・タワーランドの訪問需要曲線を導き出し,消費者余剰理論に基づき来場客の便益を測定して,屋外レジャー資源としてのウバン・タワーランドの経済的便益を推定してみたものである。 旅行費用法は,観光地,公園などのような屋外レジャー施設の利用で支出される費用を分析して,主に余暇やレクレーション空間として利用される環境資源の価値を評価するために開発された分析方法であり,ある旅行地を訪問する時に要する旅行費用の中に当該旅行地に対する旅行者の価値評価が内在しているという仮定から出発する分析手法である。そして旅行に要した直接的な金銭費用と,時間に対する機会費用を合わせた総費用に対する訪問回数と訪問客数の推移を測定するものであるが,他の要素が同一であるという前提の下で旅行費用が増加すれば,訪問客数と訪問回数が徐々に減少するというものである。 研究のために,1999年11月と12月に2回にわたり,ウバン・タワーランドの出口前で調査員により,一対一の面接方式のアンケートを実施した。アンケート対象者は総450人だったが,アンケート回答を検討した結果,回答に一貫性がなかったり,旅行費用法を適用させるのに重要な要素である賃金に対する回答が抜けていたりしたアンケート回答を除外した総418人をサンプルとして使用した。 サンプルを対象として,ウバン・タワーランドとの隣接度,接近容易性などを基準として距離別に9つの地域圏に分けて,各地域の金銭的・時間的費用と回答者の所得,教育水準,年齢などの平均値を基本資料とし,実証的推定のためにさまざま線形方程式の中から,説明力の最も高い半代数線形方程式を使用して,回帰分析をおこなった。 回帰分析によって得られた推定係数を使用して,入場料を順次増加させた場合の総訪問客数の予想推定値を求めたが,この時,入場料の増加は総旅行費用の増加となってあらわれ,総訪問客数が0になるまで旅行費用を徐々に増加させて,訪問需要曲線を導き出した。 ウバン・タワーランドの便益に対する価値を測定するために訪問需要曲線の下面積に相当する総消費者余剰を計算した結果,年間約956億ウォンと推定され,これはウバン・タワーランド施設に対して,来場客1人当たり約3万2千ウォン程度の使用便益を感じているといえる。

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identifier:KJ00002407052

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