<新しい読書論>のために(<特集>文学教育の転回と希望 日本文学協会第61回大会報告)

書誌事項

タイトル別名
  • For a New Theory of Reading(<Special Issue>The 61st JLA Convention: Change and Hope in Teaching Literature)
  • <新しい読書論>のために
  • アタラシイ ドクショロン ノ タメニ

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抄録

学校が共同体の文化の「継承」の機能を担い、同時にディシプリンの「訓練」の場であることは改めて指摘するまでもない。その意味で、教育内容としての言語の「知識」や「活用・探求」が重要であることは自明である。一方で広義の「言語論的転回」以降、ことばの教室の機能を、技術の教育に限定するという立場が果たして可能なのかという問題を看過すべきでない。ことばの教育の機能を<読む>ことによる文化の「創造」や「発見」のレベルに措定し直し、教室を「智徳」すなわち、生き方(文化)の問題をめぐる共同性と公共性の抗争の場として組織するための道筋を、作品のことばの実体性を根拠とする<新しい読書論>という形で提起した。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 56 (3), 2-9, 2007

    日本文学協会

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