間伐によって確保される京都議定書3条4項林面積の算定と将来予測 : 岐阜県民有人工林を事例として

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  • Estimating and Predicting Forest Areas under Article 3.4 of the Kyoto Protocol Obtained by Thinning : A Case Study on Private Planted Forests in Gifu Prefecture, Japan.
  • カンバツ ニ ヨッテ カクホサレル キョウト ギテイショ 3ジョウ 4コウリン メンセキ ノ サンテイ ト ショウライ ヨソク ギフケン ミンユウ ジンコウリン オ ジレイ ト シテ

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抄録

京都議定書に定められた温室効果ガスの削減目標を達成するために,日本では森林管理を進めて二酸化炭素の吸収源と認められる森林(京都議定書3条4項林)を増加させることが課題となっている。本研究では,間伐に着目し,岐阜県の民有人工林を対象として,1990年以降初めて実施された間伐(初回間伐)についてその実施割合を推定し,間伐によってどの程度の京都議定書3条4項林が確保できるのか予測することを試みた。具体的には,1990〜1994年,1995〜1999年に行われた初回間伐面積を森林簿・保育履歴を用いて算出し,この面積が初回間伐の対象となる民有人工林面積に占める割合に対して減反率の考えを援用することで,2000〜2004年,2005〜2009年に行われると予測される初回間伐面積を求めた。これら観測値と予測値を合わせ,1990〜2009年には間伐対象齢級の民有人工林全体の25%に間伐が実施されると推測された。この実施割合を上げるためには,現在間伐が実施されている人工林よりも高齢級の人工林に間伐を実施する必要があることが示された。

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