近現代における行政アーカイブズ公開の歴史的検証

書誌事項

タイトル別名
  • Public access to government archives in contemporary Japan
  • 近現代における行政アーカイブズ公開の歴史的検証--明治後期~昭和戦前期の図書館と府県庁記録
  • キンゲンダイ ニ オケル ギョウセイ アーカイブズ コウカイ ノ レキシテキ ケンショウ メイジ コウキ ショウワ センゼンキ ノ トショカン ト フケンチョウ キロク
  • The role of the library in the preservation of prefectural government records between the late Meiji and pre-war Showa periods
  • 明治後期~昭和戦前期の図書館と府県庁記録

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抄録

<p>明治から昭和戦前期の日本では、アーカイブズ=文書館の誕生をみることはなかった。しかし、旧藩県期の記録や太政官制期の編纂資料など、限られた種類のものではあったが、府県庁の情報資源=記録や書籍が図書館に移管され公開されていた。それは、郷土資料として国民教化に資する〈力〉の利用であったといえる。アーカイブズの持つ〈力〉が選別され制御された結果であった。</p><p>しかし、専門家団体を得た図書館の指導者たちは、県庁記録を含めた郷土資料の蓄積を進め、「府県行政の参考機関」としての府県立図書館を提唱し、さらには「文書館独自の使命と機能」を認めてその設置を求めていた。</p><p>戦後、他にも数千点規模の県庁記録が図書館に移管される府県があるなかで、日本最初の文書館が山口県立山口図書館から誕生した必然性は、戦前期におけるこれらの経験と蓄積の出会いにあった。</p>

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