イヌの外耳炎由来Staphylococcus属菌の分離とS. intermediusの薬剤感受性

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タイトル別名
  • イヌ ノ ガイジエン ユライ Staphylococcusゾクキン ノ ブンリ ト S intermedius ノ ヤクザイ カンジュセイ

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抄録

外耳炎罹患犬106頭からStaphylococcus属菌を分離し、S. intermediusと同定された分離株について薬剤感受性試験を行った。平板培地希釈法によるMIC値の測定には、ampicillin、amoxicillin、cephalexin、cefazolin、gentamicin、josamycin、lincomycin、doxycycline、vancomycin、chloramphenicol、norfloxacin、およびofloxacinの12薬剤を用いた。その結果、55.7%の外耳炎罹患犬から分離されたStaphylococcus属菌のうち、64.4%がS. intermediusと同定された。S. intermedius分離株の薬剤別耐性率はampicillinが最も高く、81.6%であった。一方、ニューキノロン系薬剤(norfloxacinとofloxacin)およびセフェム系薬剤(cephalexinとcefazolin)に対する耐性率はそれぞれ23.7%および7.9%を示したが、これら耐性率はofloxacinやcephalexinの承認以前(2000年)に比較して増加傾向が認められた。今後、これら治療薬剤の慎重かつ適正な使用が重要であると考えられた。

収録刊行物

  • 家畜衛生学雑誌

    家畜衛生学雑誌 35 (4), 157-161, 2010-02

    武蔵野 : 日本家畜衛生学会

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