経絡経穴とその周囲構造物との位置関係に関する解剖学的研究―骨盤神経叢の構成と八りょう穴への刺鍼との関係について―

• 坂本 裕和

  筑波技術大学　保健科学部　保健学科鍼灸学専攻

• 藤井 亮輔

  筑波技術大学　保健科学部　保健学科鍼灸学専攻

• 光岡 裕一

  筑波技術大学　保健科学部　附属東西医学統合医療センター

• 坂井 友実

  東京有明医療大学　保健医療学部　鍼灸学科

• 秋田 恵一

  東京医科歯科大学大学院　臨床解剖学分野

書誌事項

タイトル別名

• Anatomical study on the positional relationship between the meridians/acupuncture points and their surrounding structures-Relationship between the composition of the pelvic plexus and hachiryoketsu-
• 経絡経穴とその周囲構造物との位置関係に関する解剖学的研究--骨盤神経叢の構成と八[リョウ]穴への刺鍼との関係について
• ケイラク ケイケツ ト ソノ シュウイ コウゾウブツ ト ノ イチ カンケイ ニ カンスル カイボウガクテキ ケンキュウ コツバン シンケイソウ ノ コウセイ ト ハチリョウケツ エ ノ シシン ト ノ カンケイ ニ ツイテ
• Relationship between the composition of the pelvic plexus and hachiryoketsu
• 骨盤神経叢の構成と八リョウ穴への刺鍼との関係について

抄録

【目的】骨盤内臓の疾患に対する重要な治療点としての八リョウ穴と骨盤神経叢の構成および臓側枝との位置関係を検討した。 <BR>【方法】東京医科歯科大学大学院臨床解剖学分野所蔵の実習体５体を使用し、 実体顕微鏡下で、 骨盤神経叢の構成および臓側枝の分岐形態と八リョウ穴との位置関係を精査した。 <BR>【結果】１． 骨盤神経叢を構成する交感神経成分の下腹神経は第２および第３腰内臓神経が恒常的に参加する上下腹神経叢から起こり、 骨盤神経叢の後上角に入る。 <BR> 副交感神経成分の骨盤内臓神経は第２～第４仙骨神経前枝から起始し、 骨盤神経叢の後下角に入る。 陰部神経および肛門挙筋神経とは共通幹を形成する傾向が強い。 <BR>２. 骨盤神経叢から起こり骨盤内臓に分布する臓側枝は均一に起始するのではなく、 I～IV群に分かれる傾向が強い。 特に、 III群は排尿・性機能に深い関わりを持つ。 <BR>【結論】１． 八リョウ穴への刺鍼では、 骨盤内臓神経が恒常的に起こる第３および第４仙骨神経前枝に直接刺激が可能である中リョウ (BL33) および下リョウ (BL34) が骨盤内臓の機能に影響を及ぼすことが示唆される。 <BR>２. 八リョウ穴への深鍼では、 刺入鍼は直腸の側縁に達するため正中方向への刺鍼には注意を要する。

収録刊行物

• 全日本鍼灸学会雑誌

  全日本鍼灸学会雑誌 60 (2), 197-208, 2010

  公益社団法人 全日本鍼灸学会

キーワード

• 八リョウ穴
• 骨盤神経叢
• 下腹神経
• 骨盤内臓神経

詳細情報

• CRID: 1390001204548888192
• NII論文ID: 10031188689
• NII書誌ID: AN00315097
• DOI: 10.3777/jjsam.60.197
• ISSN: 1882661X
• ISSN: 02859955
• NDL書誌ID: 10718548
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10718548
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2010209049
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可