非ホジキンリンパ腫治療後に急性単球性白血病を合併した1例

  • 杉田 馨里奈
    日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野
  • 八田 善弘
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 三浦 勝浩
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 栗田 大輔
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 小林 優人
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 田中 稔丈
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 石塚 光
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 竹井 和大
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 小林 寿美子
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野
  • 相澤 信
    日本大学医学部機能形態学系生体構造医学分野
  • 杉谷 雅彦
    日本大学医学部病態病理学系病理学分野
  • 竹内 仁
    日本大学医学部内科学系血液膠原病内科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Acute Monocytic Leukemia in a Patient after Chemotherapy for non-Hodgkin's Lymphoma
  • 症例報告 非ホジキンリンパ腫治療後に急性単球性白血病を合併した1例
  • ショウレイ ホウコク ヒホジキンリンパ シュ チリョウ ゴ ニ キュウセイタンキュウセイ ハッケツビョウ オ ガッペイ シタ 1レイ

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抄録

症例は 58 歳女性.1999 年 4 月上旬より咳,痰,労作時の息切れが出現した.胸部レントゲンにて異常影を認め,LDH, NSE 高値と肺生検所見から肺小細胞癌 (SCLC) と診断された.化学療法を施行し寛解していたが,2000 年 2 月に白血球の著明な上昇を認め,急性骨髄性白血病 (AML, FAB 分類の M5b;急性単球性白血病) と診断され AML に対する寛解導入療法が行われた.部分寛解であったが本人の希望により退院し,2003 年 4月からは通院を自己中断していた.2005 年 6 月に右乳房の腫瘤を自覚,乳房腫瘤生検の結果,非ホジキンリンパ腫 (NHL), びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 (DLBCL) の病理診断で当科を紹介受診となった.その時に 1999 年の肺生検所見を再検討したところ,腫瘍細胞は CD20陽性,CD3 陰性であり,DLBCL であった可能性が示唆された.その後,NHL に対する化学療法を施行したが,腫瘍のコントロールが不能となり 2007 年 9 月死亡した.NHL と白血病の合併例は今までに 4 例報告されており,いずれも本例と同じ単球性白血病である.本例は NHL に合併した白血病の可能性は否定できないが,二次性AML (治療関連白血病) に合致する点も多く後者の可能性が高いと考えられる.

収録刊行物

参考文献 (17)*注記

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