タイモ(Colocasia esculenta Schott)の茎頂培養及び突然変異原処理による変異体作出

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  • タイモ Colocasia esculenta Schott ノ ケイチョウバイヨウ オヨビ トツゼン ヘンイ ゲン ショリ ニ ヨル ヘンイタイサクシュツ

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抄録

我が国の南西諸島の水田で栽培されているサトイモ科のタイモ(Colocasia esculenta Schott)は、自然条件下ではほとんど開花がみられないため、交雑による積極的な育種が行われていない。南西諸島で栽倍されているタイモは導入系統や在来の系統が用いられており、交雑による育成品種はない。そのため、収量の安定性や芋の形状等で問題点を抱えており、新品種の育成が強く望まれている。そこで、突然変異育種による新品種育成のため、組織培養技術の確立試験および培養茎頂の突然変異原処理による変異体の作出試験を行った。1)MS培地にBA、NAA、TDZを添加して茎頂培養を行ったところ、多芽体の形成は、TDZ 0.05〜0.5mg/lで最も効果が高く、次いでBA 1〜5mg/lの順であった。2)2、4-D及びNAA添加培地でカルスが誘導され、カルス形成率が最も高い培地は2、4-D 2mg/lであった。カルスからの再分化については、培地添加ホルモン濃度に関わらず発根したが、不定芽についてはBA 5mg/l添加培地のみで発生した。3)コルヒチン処理濃度0.05%、処理日数2日区において、親芋重の変動係数が大きく、変異幅は増加した。処理濃度0.05%、処理日数1日区で親芋の大きい個体がみられた。4)EMS処埋では、濃度0.5%、処理時間30分で親芋重の変動係数が大きく、変異幅が増大した。

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