画像的に多巣性の進展経過を示した大脳膠腫症の1例

  • 佐久嶋 研
    北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座神経内科学分野
  • 山田 萌美
    北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座神経内科学分野
  • 久保田 佳奈子
    北海道大学病院病理部
  • 澤村 豊
    北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座神経外科学分野
  • 矢部 一郎
    北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座神経内科学分野
  • 佐々木 秀直
    北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座神経内科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Gliomatosis cerebri with multifocal progressive lesions on MRI
  • ガゾウテキ ニ タソウセイ ノ シンテン ケイカ オ シメシタ ダイノウコウシュショウ ノ 1レイ

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抄録

症例は進行性の認知機能障害を呈した77歳女性である.脳MRIでの大脳白質に連続性を有する多発病変と右中小脳脚病変をみとめ,当科を紹介受診した.血液検査および髄液検査では感染症,自己免疫疾患および代謝異常をうたがう所見なし.脳生検にて,不整形の核をともなう突起の乏しい腫瘍性のアストロサイトをみとめ,経過および画像所見と併せて大脳膠腫症と診断された.大脳膠腫症は境界不明瞭なびまん性の進展様式を示すとされているが,本例のように画像上は多巣性に分布・進展する所見を呈することもあり,注意が必要である.<br>

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参考文献 (18)*注記

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