喉頭帯状疱疹6症例の検討

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タイトル別名
  • Six Cases of Laryngeal Herpes Zoster
  • コウトウ タイジョウホウシン6 ショウレイ ノ ケントウ

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抄録

2007年7月から2010年3月までに当科を受診した喉頭帯状疱疹6例について臨床的検討を行った。確定診断のため初診時と2~3週後にウイルス血清検査を行い,全例において抗VZV IgG抗体価の有意上昇を認めた。すべての症例において咽頭痛,嚥下時痛などの疼痛を認めた。混合性喉頭麻痺を4例に,顔面神経麻痺を2例に認めた。1例では神経症状を認めなかった。混合性喉頭麻痺を認めたが,疱疹を認めず,ウイルス血清検査で無疱疹性帯状疱疹 (zoster sine herpete) と確定診断された例が2例認められた。全例帯状疱疹を疑った時点で,抗ウイルス薬とステロイドの投与を行った。5例は3カ月以内に疱疹と神経症状が治癒したが,1例において声帯不全麻痺が残存した。疼痛を伴う混合性喉頭麻痺症例では帯状疱疹を考慮し,早急に抗ウイルス薬とステロイドの投与を考慮することが勧められる。また,確定診断には計2回のウイルス抗体価測定が必要と考えられた。

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参考文献 (15)*注記

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