オロパタジン塩酸塩の小児アトピー性皮膚炎に対する二重盲検比較試験

書誌事項

タイトル別名
  • Olopatadine Hydrochloride in Children: Evidenced Efficacy and Safety for Atopic Dermatitis Treatment in a Randomized, Multicenter, Double-blind, Parallel Group Comparative Study
  • 治療 オロパタジン塩酸塩の小児アトピー性皮膚炎に対する二重盲検比較試験
  • チリョウ オロパタジン エンサンエン ノ ショウニ アトピーセイ ヒフエン ニ タイスル ニジュウ モウケンヒカク シケン

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抄録

オロパタジン塩酸塩の小児アトピー性皮膚炎に対する有効性および安全性を,ケトチフェンフマル酸塩ドライシロップを対照薬とした二重盲検群間比較試験により検討した。対象は,年齢7歳以上16歳以下,体重20kg以上のアトピー性皮膚炎患児とし,オロパタジン塩酸塩の5mg(以下,O群),もしくはケトチフェンフマル酸塩ドライシロップの1gを1日2回(以下,K群),2週間経口投与した。本試験は,305例がランダム化された。この全被験者305例を主要評価解析対象集団であるFASとして評価した。その結果,有効性に関しては,主要評価項目である最終評価時におけるそう痒スコアの治験薬投与前からの変化量について,治験薬投与前値を共変量とした共分散分析で解析した結果,O群のK群に対する非劣性が証明された。安全性では,有害事象がO群19.1%(29/152例),K群24.2%(37/153例)に,副作用がO群11.8%(18/152例),K群6.5%(10/153例)に認められた。重篤な有害事象および重症度が「高度」の有害事象は両群とも認められず,臨床上安全性に問題はないと考えられた。以上より,オロパタジン塩酸塩はケトチフェンフマル酸塩群と同様に,小児アトピー性皮膚炎に対して有用な薬剤であることが確認された。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 73 (3), 278-289, 2011

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (1)*注記

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