英国における医療経済評価の政策利用と日本への示唆

• 葛西 美恵

  国際医療福祉大学大学院 エーザイ株式会社

書誌事項

タイトル別名

• UTILIZATION OF HEALTH ECONOMIC EVALUATION FOR HEALTHCARE POLICIES IN THE UNITED KINGDOM AND POTENTIAL IMPLICATIONS IN JAPAN
• エイコク ニ オケル イリョウ ケイザイ ヒョウカ ノ セイサク リヨウ ト ニホン エ ノ シサ

抄録

英国では，医薬品を含む医療技術の評価に経済分析を導入し，標準的な治療や処方の提供に活かす取り組みがなされている。NICE（National Institute for Health and Clinical Excellence）と呼ばれる公的機関がその中心的な役割を担い，医薬品等の償還の是非をガイダンスの形で提言してきた。しかしNICEガイダンスにより医薬品等の使用が制限された結果，国民の反発は増大したことから，2008年頃から保健省は，使用が制限された医薬品の一部が実質的に使用できるよう，補完する政策を次々と施行してきた。NICEは医療経済評価の手法を忠実に政策利用したにもかかわらず，このような政治的解決策を導入しなければならなかったその要因は何が考えられるであろうか。本稿では，英国NICEの役割とその変遷を概説するとともに，経済評価を日本で政策利用する際の課題について考察を行う。

収録刊行物

• 日本医療・病院管理学会誌

  日本医療・病院管理学会誌 48 (4), 211-219, 2011

  一般社団法人 日本医療・病院管理学会

キーワード

• 医療経済
• 医療技術評価
• 費用対効果
• NICE
• 質調整生存年
• 増分費用効果比

詳細情報

• CRID: 1390001205294546688
• NII論文ID: 10031187605
• NII書誌ID: AA12296781
• DOI: 10.11303/jsha.48.211
• ISSN: 2185422X
• ISSN: 1882594X
• NDL書誌ID: 11282344
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I11282344
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012055393
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可