マイクロタイター法による抗ブルセラカニス凝集抗体の検出並びに,溶血による影響の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Detection of Anti-<i>Brucella canis </i>Agglutination Antibodies by Microtiter and, Study the Effects of Hemolysis
  • マイクロタイターホウ ニ ヨル コウブルセラカニス ギョウシュウ コウタイ ノ ケンシュツ ナラビニ,ヨウ チ ニ ヨル エイキョウ ノ ケントウ

この論文をさがす

抄録

現在わが国で抗ブルセラカニス凝集抗体検査として汎用されている,試験管凝集反応(TA)とマイクロタイター法による凝集反応(MA)を比較するとともに,非特異凝集の原因の一つといわれているヘモグロビン(HGB)濃度と非特異凝集との関係を検討した.TAで陰性(<1:160)であった犬血漿72例はMAでもすべて陰性,陽性46例(≧1:160)はMAでもすべて陽性であった.そして,両法による凝集価(log)は高い相関性を示した(R =0.938).次にSPF犬9頭の全血を人工的に溶血させた血漿成分をさまざまな溶血度合に希釈し,そのHGB濃度とMAによる凝集価(log)との関係を検討したところ,両者は高い相関性を示した(R =0.912).そして,これら希釈溶血血漿のうち,陽性判定基準の1:160以上を示したもののHGB濃度の最低値は0.5g/dlであった.このことからHGBが非特異凝集の 一つの重要な要因であると思われ,溶血サンプル供試時に予め,HGB濃度測定の有用性が示された.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ