320列マルチスライスCTを用いた循環器疾患の新しい臨床診断の開発

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タイトル別名
  • 第二回千葉医学会奨励賞 320列マルチスライスCTを用いた循環器疾患の新しい臨床診断の開発
  • ダイニカイ チバ イガッカイ ショウレイショウ 320レツ マルチスライス CT オ モチイタ ジュンカンキ シッカン ノ アタラシイ リンショウ シンダン ノ カイハツ
  • Development of new clinical diagnosis in cardiovascular diseases using 320 slice computed tomography

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抄録

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マルチスライスCTは近年,進歩が著しく,心電図同期撮影を組み合わせる事で,ぶれのない明瞭な心臓画像が容易に得られるようになった。そして64列CTの時代になってからは,侵襲的冠動脈造影に替わる,非侵襲的な冠動脈評価法として,CTは多くの施設で一般的に使用されている。当院では2008年12月に,現在でも最多の検出列を持つ320列CTが導入された。このCTは最大16㎝の体軸方向へのcoverageを有することで,1回のスキャンで心臓全体の画像収集が可能である。我々はその特徴を生かし,これまでに撮影が困難であった不整脈の症例を含めた,様々な症例に対して冠動脈,心筋性状,心機能,その他の解剖異常,血栓の有無などの評価を行ってきた。当院の冠動脈CT血管造影を用いた有意狭窄の診断精度は,撮影方法,画像再構成法に独自に工夫を行うことで,評価が難しいとされる不整脈症例や冠動脈石灰化を有する症例を含めても,これらを含めない世界的な多施設研究の診断精度と同等の成績が得られている。本稿では320列CTの特徴的な機能,撮影,再構成方法,及び当院での不整脈症例を含む冠動脈評価の診断精度について述べる。

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