緩徐な進行で長期経過を呈した進行性核上性麻痺の1剖検例

• 岩崎 靖

  小山田記念温泉病院神経内科

• 森 恵子

  小山田記念温泉病院神経内科

• 伊藤 益美

  小山田記念温泉病院神経内科

• 三室 マヤ

  愛知医科大学加齢医科学研究所神経病理部門

• 吉田 眞理

  愛知医科大学加齢医科学研究所神経病理部門

書誌事項

タイトル別名

• An autopsied case of progressive supranuclear palsy presenting with slow progression and unusually prolonged disease duration
• 症例報告 緩徐な進行で長期経過を呈した進行性核上性麻痺の1剖検例
• ショウレイ ホウコク カンジョ ナ シンコウ デ チョウキ ケイカ オ テイシタ シンコウセイカク ジョウセイ マヒ ノ 1 ボウケンレイ

抄録

症例は死亡時79歳の女性である．55歳時に歩行障害で発症し，筋強剛や静止時振戦をみとめ初期にはパーキンソン病と診断された．きわめて緩徐な進行を呈し，易転倒性がめだつようになったのは発症後約17年，胃瘻造設されたのは発症後約22年，全経過は約24年だった．神経病理学的に淡蒼球，視床下核，黒質，脳幹被蓋の高度変性と，神経原線維変化およびtuft-shaped astrocyteなどの嗜銀性構造物を広範囲にみとめた．長期経過に比して大脳皮質病変やタウの沈着は比較的軽く，従来報告されている進行性核上性麻痺のいずれのサブタイプにも分類されない臨床病理像を呈していると思われた．<br>

収録刊行物

• 臨床神経学

  臨床神経学 52 (3), 156-160, 2012

  日本神経学会

キーワード

• 進行性核上性麻痺
• パーキンソニズム
• 神経原線維変化
• タウ
• pure akinesia with gait freezing

詳細情報

• CRID: 1390282680014067328
• NII論文ID: 130004505251
• NII論文ID: 40019232476
• NII書誌ID: AN00253207
• DOI: 10.5692/clinicalneurol.52.156
• COI: 1:STN:280:DC%2BC38rgtVemsw%3D%3D
• ISSN: 18820654
• ISSN: 0009918X
• NDL書誌ID: 023590714
• PubMed: 22453039
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I023590714
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012178409
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可