Aprataxin遺伝子変異(689insT)が培養ラット後根神経節の髄鞘形成に及ぼす影響について

書誌事項

タイトル別名
  • Studies of the length of myelin internodes of cultured rat dorsal root ganglia cells infected by adenovirus with wild type and mutated (689 ins T) aprataxin cDNA
  • Aprataxin イデンシ ヘンイ(689insT)ガ バイヨウ ラット コウコン シンケイセツ ノ ズイサヤ ケイセイ ニ オヨボス エイキョウ ニ ツイテ

この論文をさがす

抄録

眼球運動失行を伴う失調症(AOA1)はaprataxin遺伝子の変異により起こる疾患である。本研究では、アデノウイルスを用いて野生型 aprataxin cDNA、689insT変異型aprataxin cDNA、LacZを発現するcDNAのそれぞれを培養ラット末梢髄鞘に導入したもの(Wild, Mt, LacZ)と導入しない培養ラット末梢髄鞘(NC)を作製・培養し、絞輪間距離の計測を行った。遺伝子導入後、Wild、Mt、LacZ、NCの4群間における絞輪間距離の比較ではNCとWildの間(P<0.O1)、LacZとWildの間(P<0.001)に有意差を認め、Mtは他の3群と有意差を認めなかった。この結果から、末梢神経細胞に対してMtの機能は優性阻害の影響はなく機能の喪失であり、Wildで起こるaprataxinの過剰な発現は、Schwann細胞の配列後に起こる伸長や、髄鞘化の開始、軸索の伸長に何らかの影響を及ぼす可能性が推測された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ