根治的前立腺全摘除術の外科的切除断端における残存癌検出を目指した術中光力学診断の有用性の検討

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タイトル別名
  • Evaluation of photodynamic diagnosis using 5-aminolevulinic acid during radical prostatectomy for the detection of positive surgical margins
  • コンジテキ ゼンリツセン ゼンテキジョジュツ ノ ゲカテキ セツジョダンタン ニ オケル ザンソンガン ケンシュツ オ メザシタ ジュッチュウ コウリョクガク シンダン ノ ユウヨウセイ ノ ケントウ

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抄録

【目的】今回,5-アミノレブリン酸(ALA)を用いた術中光力学診断(PDD)を併施し,前立腺尖部など外科的切除断端での残存癌の検出における有用性を検討した.<br> 【対象と方法】根治的前立腺全摘除術を施行した27症例(開放術:18例,腹腔鏡下手術:9例)を対象とした.全身麻酔下で観察3時間前にALA1g / 5%ブドウ糖液 50ml溶解液を胃管により経口投与した.まず術中に蛍光腹腔鏡を用いて前立腺切除断端を観察した.さらに摘出後の前立腺の割面においても同様に観察し,その病理学的評価との対比により有用性を検討した.<br> 【結果】術中PDDを施行した全27症例のうち1例で前立腺被膜が蛍光発光を示し被膜外浸潤を認めた.摘出前立腺の割面において,その診断精度は感度53.9%,特異度89.3%であった.<br> 【結論】根治的前立腺全摘除術において,ALAを用いた術中PDDは,外科的切除断端の残存癌を検出しうる可能性が示唆された.

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