尾瀬地域におけるアカシボの発達過程

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タイトル別名
  • Developmental stages of spring red snow phenomenon “Akashibo” at the Ozegahara district, Central Japan
  • オゼ チイキ ニ オケル アカシボ ノ ハッタツ カテイ

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抄録

尾瀬地域では尾瀬ヶ原と尾瀬沼に大規模なアカシボが発生する. 尾瀬ヶ原では融雪の後期に雪原表面が赤褐色に彩色し, 次第に濃さを増していく. この発達段階を雪コアーの肉眼的観察から(1)アカシボ初期(Stage 1;雪原表面は白, アカシボ雪が積雪の半分以下), (2)アカシボ中期(Stage 2;雪原表面は白またはわずかに赤色, アカシボ雪は積雪の半分以上), (3)アカシボ最盛期(Stage 3;積雪全体がアカシボ雪, プール形成), (4)アカシボ終期(Stage 4;浮遊状態や植物体, 土壌表面(底泥)に付着する), (5)アカシボ残存期(Stage 4;アカシボ残存物が土壌表面に存在する)に分けて整理した. 尾瀬沼においては融雪水と湖水位の上昇により, アカシボを含んだ氷雪が湖面に浮上するため, stageは明確ではないが, 同様に発達をすると考えられる.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 70 37-47, 2012-03-31

    北海道大学低温科学研究所

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