尾瀬ヶ原湿原のヒメミミズ科(環形動物門環帯綱)

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書誌事項

タイトル別名
  • Enchytraeidae (Annelida, Clitellata) from Ozegahara mire, central Japan
  • オゼガハラ シツゲン ノ ヒメミミズカ(カンガタ ドウブツモンカンタイ ズナ)

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抄録

環形動物門環帯綱のヒメミミズ科は, 尾瀬ヶ原において雪氷中や水中, 土壌中など, 幅広い環境からみつかっており, 寒冷で湿潤な環境に適応した一部の種類にとって, 尾瀬ヶ原の様な高層湿原は, 生息に適した環境であることが推測される. 1999年から2011年にかけて, 尾瀬ヶ原の見本園周辺から牛首付近において, 雪氷中やアカシボ中, 水中および陸上の土壌中から採集されたヒメミミズ科の標本を調査した結果, ナカヒメミミズ属の一種, アミメヒメミミズ属の一種, ハタケヒメミミズ, ハンヒメミミズ属の一種, ミズヒメミミズ属の複数種, ミジンヒメミミズ属の一種および他不明な2属の計8分類群が分布していることが確認された. 雪氷中やアカシボ中から数多く採集された種は, 土壌のファウナの一部であったことから, 雪氷の間隙を通るなどして土壌中から雪中やアカシボ中に移動したものと考えられた.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 70 93-98, 2012-03-31

    北海道大学低温科学研究所

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