腸回転異常症を伴った胃癌の1手術例

  • 小川 博臣
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 川手 進
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 須納瀬 豊
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 吉成 大介
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 荒川 和久
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 戸塚 統
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 戸谷 裕之
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 佐藤 弘晃
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 平井 圭太郎
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学
  • 竹吉 泉
    群馬大学大学院医学系研究科臓器病態外科学

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Gastric Cancer with Intestinal Malrotation
  • チョウ カイテン イジョウショウ オ トモナッタ イガン ノ 1 シュジュツレイ

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抄録

症例は86歳の女性. 検診の上部消化管内視鏡検査で噴門から体下部にかけての胃癌と診断され, 手術を施行した. 開腹すると十二指腸水平脚は後腹膜に固定されておらず, トライツ靱帯を形成していなかった. 腹腔内で小腸が右側, 結腸が左側に偏在していたため腸回転異常症と診断した. Ladd靱帯の形成も認めなかった. 胃全摘術を施行してRoux-en Y再建を行い, 腸回転異常に対しての手術は行わなかった. 成人で発見される腸回転異常症は比較的まれであり, 消化管悪性腫瘍の手術の際に偶然発見されることもある. 画像検査の発達した現在では, 従来の造影検査以外にも診断可能な方法があるため, 詳細な術前画像所見の検討が必要であった. また, 腸回転異常症に対して術式を付加するかどうかは一定の見解を得ておらず, 個々の腹腔内所見により検討されるべきと考えられた.

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