MRI所見によって精巣を温存し得た精巣区域梗塞の1例

書誌事項

タイトル別名
  • SEGMENTAL INFARCTION OF THE TESTIS DIAGNOSED BY MRI: A CASE REPORT
  • 症例報告 MRI所見によって精巣を温存し得た精巣区域梗塞の1例
  • ショウレイ ホウコク MRI ショケン ニ ヨッテ セイソウ オ オンゾン シエタ セイソウ クイキ コウソク ノ 1レイ

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抄録

症例は42歳男性.右陰囊痛にて近医を受診し,精巣上体炎の診断にて抗生物質の投与を受けた.その後,症状増悪する為に,紹介受診となった.超音波検査では,右精巣上極に血流が認められない径4 cm大の低エコー領域を認めた.MRIでは右精巣上極にT2強調画像で高信号,T1強調画像で淡い高信号を呈する病変を認めた.造影にて同部位に局所的な血流障害を認め,区域性精巣梗塞と診断されたため,保存的に経過観察した.陰囊痛は保存的に軽快し,発症3カ月後のMRIでは梗塞巣の縮小を認めた.精巣区域梗塞は稀であり,精巣腫瘍や精巣捻転との鑑別が困難なため,外科的摘除後に診断が確定する例が多い.急性陰囊症におけるMRI検査は不要な外科的治療を回避するのに重要な検査と思われた.

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参考文献 (13)*注記

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