シネンシス系デルフィニウムにおける花粉媒介昆虫のクロマルハナバチと雄性不稔性を適用した採種の可能性

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タイトル別名
  • Possibility of seed production of Delphinium grandiflorum L. using insect pollinators, black bumblebee (Bombus ignitus, family Apidae) and male sterility
  • シネンシスケイ デルフィニウム ニ オケル カフン バイカイ コンチュウ ノ クロマルハナバチ ト ユウセイ フネンセイ オ テキヨウ シタ サイシュ ノ カノウセイ

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抄録

シネンシス系デルフィニウムの一代雑種品種の採種において,花粉媒介昆虫であるクロマルハナバチの放飼(虫媒法)と雄性不稔性の適用性を検討した。クロマルハナバチの花色に対する嗜好性では,白色よりも青色や水色のような有色の花を選択し,直前の訪花と同じ色の花に移動する確率の高いことが明らかになった。花粉の有無では可稔性花の間で高い確率で移動し,不稔性花の間での移動性は低いことが観察された。採種結果は,種子の得られる成否が交配法の違いで両極端となり,虫媒法では平均種子数や千粒重のバラツキが大きく,平均発芽率も低い傾向であった。しかし,充実莢のみを比較すると人為的に交配した種子と同程度の数量と品質の種子が得られたことから,今回の手法による採取の可能性が示唆された。

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