<i>N</i>-ビニル-2-ピロリドン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸三元共重合体被覆マグネタイトナノ粒子の調製と特性解析

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タイトル別名
  • Preparation and Characterization of <i>N</i>-vinyl-2-pyrroridone-methyl Methacrylate-Methacrylic Acid Terpolymer-Coated Magnetite Nanoparticles
  • N-ビニル-2-ピロリドン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸三元共重合体被覆マグネタイトナノ粒子の調製と特性解析
  • N-ビニル-2-ピロリドン/メタクリルサン メチル/メタクリルサン サンゲン キョウ ジュウゴウタイ ヒフク マグネタイトナノ リュウシ ノ チョウセイ ト トクセイ カイセキ
  • Preparation and Characterization of N-vinyl-2-pyrroridone-methyl Methacrylate-Methacrylic Acid Terpolymer-Coated Magnetite Nanoparticles

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抄録

マグネタイトナノ粒子(MNPs)に各種リガンドを結合させた材料は,核磁気共鳴画像法(MRI)の標的機指向性造影剤や温熱療法などへの利用が期待されている.筆者らは,可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合法を用いてリガンド結合性を有するN-ビニル-2-ピロリドン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸三元共重合体(P(VP-MMA-MA)) (7)を合成し,その存在下,鉄ペンタカルボニル(Fe(CO)5)の高温熱分解によりP(VP-MMA-MA)被覆マグネタイトナノ粒子(P(VP-MMA-MA)-MNPs) (8)を調製した.得られたP(VP-MMA-MA)-MNPsは蒸留水およびリン酸緩衝生理食塩水での分散性が非常に高く,調製後数ヶ月経過しても沈殿は確認されなかった.また,透過型電子顕微鏡(TEM)観察よりP(VP-MMA-MA)-MNPsのマグネタイトコアサイズはおよそ10–15 nm,リン酸緩衝生理食塩水中での動的光散乱(DLS)測定の結果より流体力学的粒子径はおよそ200–280 nmであった.一方,これらの水溶液は孔径0.20 µmの酢酸セルロース膜を容易に通過することができた.このことからマグネタイトコアを被覆しているポリマー層が柔軟であることと,無菌的な製剤化が可能であることが判明した.さらに,マウス由来のマクロファージ細胞を用いた毒性評価ではP(VP-MMA-MA)-MNPsの細胞毒性は確認されなかった.最後に,P(VP-MMA-MA)-MNPsの交番磁場照射を行ったところ,ヒステリシス損失に由来する発熱特性が確認された.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 69 (7), 392-398, 2012

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (15)*注記

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