カンキツグリーニング病感染樹の時間・空間分布解析による感染危険率評価とそれを用いた感染樹発生確率の予測

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タイトル別名
  • Predicting citrus greening of citrus trees using an infection risk model and spatiotemporal distribution analyses.
  • カンキツグリーニングビョウ カンセンジュ ノ ジカン ・ クウカン ブンプ カイセキ ニ ヨル カンセン キケンリツ ヒョウカ ト ソレ オ モチイタ カンセンジュ ハッセイ カクリツ ノ ヨソク

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抄録

鹿児島県徳之島,沖永良部島,与論島において2002年にカンキツグリーニング病が発生した.諸島間・島内でのカンキツの移動は2007年4月以降,法律により規制されたため,それ以降の感染拡大はミカンキジラミの伝搬に起因するという仮定が合理的に設定される.そこで,本病害によるカンキツ樹の感染危険率を評価するため,2007年4月から2011年3月までのデータを用いて,10,176地点にある63,295本を対象に時間・空間分布解析を行った.新たに感染樹が確認された地点のうち75%は,過去2年間に感染樹が確認された地点から徳之島が21 m,沖永良部島が90 m,与論島が241 m内に位置していた.また,これらの地域内の地点を伝染圧1度地点(伝染圧0.5以下),伝染圧2度(0.5–2.0),伝染圧3度(2.0以上)に分け,伝染圧評価値と2年内の感染樹発生との関係をオッズ比により評価した.その結果,感染樹の発生確率は伝染圧1度地点に対し2度地点では7倍,2度地点に対し3度地点では6倍高いことが示された.これらの結果を用いて,感染地域における本病害発生調査とその対策への指針を提言した.<br>

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