走行中の自転車から識別可能な案内標識の研究

  • 増田 聡
    東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程
  • 横山 ゆりか
    東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系/工学系研究科建築学専攻 博士(工学)
  • 舘 知宏
    東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系 博士(工学)

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Street Signs Identifiable to Cyclists
  • 走行中の自転車から識別可能な案内標識の研究 : 都心幹線道路を例として
  • ソウコウ チュウ ノ ジテンシャ カラ シキベツ カノウ ナ アンナイ ヒョウシキ ノ ケンキュウ : トシン カンセン ドウロ オ レイ ト シテ
  • ―都心幹線道路を例として―

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抄録

本研究では,フォトリアリスティックなCG 表現を用いて,現実に近い背景刺激の中で,大きさ・色・設置高さを変更した自転車標識の知覚実験を行い,発見距離・可読距離・感覚指標を記録した.分析の結果,以下の知見が得られた.1)都心部を時速15km で走行する場合,大きさ1450mm×300mm,文字サイズ100mm,設置高さ2.5m,国基準の青地に白文字の標識には,58m 程度手前で気付き,12m 程度手前で判読できる.2)一般的な歩行者用標識の文字は,走行時の自転車用標識としては大きさが不十分である.3)判読しやすい配色とされる黄と紺の組み合わせに対して,青と白の組み合わせは可読距離に有意差はなかった.4)国基準の青色は,発見距離が日影の変化の影響を受けやすいが,色相を60度赤色側に変えた青紫色は,日影の変化の影響を受けにくい.5)設置高さ2.5m と3.0m の標識では,発見距離・可読距離・感覚指標に差はなかった.従って,より焦点に近く無理なく目に入りやすい2.5m の方が適切である.

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 46 (3), 3-9, 2012

    日本図学会

参考文献 (8)*注記

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