腹腔鏡下副腎摘除にて治療したACTH産生褐色細胞腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of ACHT-producing pheochromocytoma
  • 症例報告 腹腔鏡下副腎摘除にて治療したACTH産生褐色細胞腫の1例
  • ショウレイ ホウコク フククウキョウ カ フクジンテキジョ ニテ チリョウ シタ ACTH サンセイ カッショク サイボウ シュ ノ 1レイ

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抄録

59歳女性.四肢の痺れ,脱力,歩行困難にて当院整形外科入院し高血糖,低カリウム血症,CTにて左副腎腫瘍を認めた.またACTH,コルチゾール,尿中カテコラミン高値を認め,入院後は意識障害も認めた.副腎腫瘍はMRIにてT1高信号,T2高信号であり,123I-MIBGシンチグラフィにて集積を認め褐色細胞腫と診断した.頭部MRIにて下垂体に異常所見を認めないことからACTH産生褐色細胞腫として腹腔鏡下左副腎摘除術を施行した.術後はACTHとコルチゾールの低下を認め,ステロイド補充療法を施行した.肺水腫,サイトメガロウイルス肺炎を併発したがガンシクロビル投与後改善を認めた.術後2カ月で退院となり,10ヶ月でステロイド補充療法から離脱した.ACTH産生副腎褐色細胞腫は術前に高コルチゾール血症による多彩な症状が出現し不安定な全身状態で外科治療を必要とする高リスクな疾患であるが腹腔鏡下副腎摘除は安全に施行可能であると考える.

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