十二指腸前門脈の合併による総胆管拡張を示したプルーンベリー症候群の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Prune Belly Syndrome Associated With Preduodenal Portal Vein and Biliary Dilatation
  • 症例報告 十二指腸前門脈の合併による総胆管拡張を示したプルーンベリー症候群の1例
  • ショウレイ ホウコク ジュウニシチョウ ゼン モンミャク ノ ガッペイ ニ ヨル ソウタンカン カクチョウ オ シメシタ プルーンベリー ショウコウグン ノ 1レイ

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抄録

プルーンベリー症候群(PBS)に合併した肝胆道系の異常の報告は稀であり,十二指腸前門脈(PDPV)を合併した症例の報告は今までない.症例は7か月男児.腹壁筋低形成,巨大膀胱,両側停留精巣を呈するPBSに高位鎖肛(直腸膀胱瘻)を合併し,新生児期に人工肛門造設術を行った.1か月頃から上部消化管通過障害,白色便および肝機能障害を伴う胆道拡張がみられ胆道拡張症が疑われた.7か月時に手術を行ったところ,術中造影で膵外の下部総胆管の急峻な狭窄を認めたが膵胆管合流異常および肝内胆管の拡張はみられず,PDPVを認め,これにより外因性の十二指腸・胆管の圧迫がおこっていたと考えられた.そのため肝管空腸吻合再建に加えて胃空腸吻合ならびにBraun吻合を行った.本例の総胆管拡張の原因として十二指腸前門脈による外因性の胆道の圧迫が関与していたものと考えられた.

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参考文献 (12)*注記

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