腹腔鏡補助下に切除した乳児肝円索膿瘍の1例

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タイトル別名
  • Laparoscope-Assisted Resection of an Abscess of the Round Ligament of the Liver in an Infant : A Case Report
  • 症例報告 腹腔鏡補助下に切除した乳児肝円索膿瘍の1例
  • ショウレイ ホウコク フククウキョウ ホジョ カ ニ セツジョ シタ ニュウジ カンエンサクノウヨウ ノ 1レイ

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抄録

患児は1歳男児.臍炎を発症し,腹部超音波,CTで肝円索膿瘍と診断された.臍炎が改善後の精査で,肝円索は最大径7.5mmで,肝付着部に腫瘤を形成し,腹部超音波で内部に血流は認めなかった.肝臓,胆道,膵臓などに原因となる病変を認めなかった.炎症の沈静化後も肝円索が腫大しており,再発の可能性が否定できないため肝円索切除術の適応と判断した.まず直視下に肝円索臍付着部を切離し,腹腔鏡下に肝付着部まで剥離していったが,肝付着部付近で出血を来し,小開腹して止血する必要があった.切除標本の病理診断で肝円索膿瘍と確定診断した.本疾患はきわめて稀な疾患であり,根治には肝円索の切除が必要とされる.肝円索からの出血に注意が必要であるが,我々が行った術式は臍炎沈静化後の術式として有用と思われた.

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