日本産伝統雑穀類のぬか抽出液の免疫調節作用-LPS活性化マクロファージの一酸化窒素(NO)およびサイトカイン産生に対する影響

  • 細田 明美
    東京医療保健大学 医療保健学科 医療栄養学科
  • 岡井 康二
    羽衣国際大学 生活人間学部 食物栄養学科
  • 笠原 恵美子
    大阪市立大学 医学部・医学研究科 第2生理学
  • 井上 正康
    大阪市立大学 医学部・医学研究科 分子病態学
  • 清水 雅富
    東京医療保健大学 医療保健学科 医療栄養学科
  • 碓井 之雄
    東京医療保健大学 医療保健学科 医療栄養学科
  • 関山 敦生
    大阪市立大学 医学部・医学研究科 第2生理学 大阪市立大学 医学部・医学研究科 分子病態学
  • 岡井(東) 紀代香
    金城学院大学 生活環境学部 食環境栄養学科

書誌事項

タイトル別名
  • Potent Immunomodulating Effects of Bran Extracts of Traditional Japanese Millets on Nitric Oxide and Cytokine Production of Macrophages (RAW264.7) Induced by Lipopolysaccharide

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抄録

日本の伝統的な雑穀であるあわ・ひえ・もちきびのぬか部分のメタノール抽出液についてLPS活性化マクロファージ(RAW264.7細胞)の一酸化窒素(NO)およびサイトカイン産生に対する影響を検討した.その結果,すべての雑穀抽出液がLPSで活性化されたマクロファージによるNO産生や炎症性サイトカイン(IL-6やTNFα)の産生を有意に抑制したが,もちきびの抽出液の抑制作用がもっとも強かった.またこれらの雑穀抽出液の抑制作用はマクロファージに対する細胞障害作用によるものではない事を明らかにした.一方,炎症抑制性サイトカインであるIL-10の産生は抑制しなかったが,もちきびの抽出液は有意の促進作用を示した.またこれらの雑穀抽出液のNO産生や炎症性サイトカイン産生の抑制の程度はそれぞれの抽出液に含まれるフェノール化合物の含量と関連することが示唆された.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 34 (4), 285-296, 2012

    学校法人 産業医科大学

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (21)*注記

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