小児科看護師の抑うつ傾向が医療安全と離職意図に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Tendency to depression in pediatric wards nursing staff and its relation to medical safety and turn-over intention
  • ショウニカ カンゴシ ノ ヨクウツ ケイコウ ガ イリョウ アンゼン ト リショク イト ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

本研究は、小児科病棟で働く看護師の抑うつ傾向の実態と、看護師の抑うつ傾向が医療安全や離職意図に及ぼす影響について検討することを目的に、小児専門病院(3病院)および一般病院(3施設)の小児科病棟に勤務する看護師354名を対象にCES-Dを用いた自記式調査を実施した。小児科看護師の46.3%が抑うつ傾向にあることが示され、施設比較(専門病院と一般病院)、病棟比較(小児病棟とNICU)、経験年数別比較においては抑うつ割合に差がみられなかった。抑うつ傾向による医療安全への影響を検討した結果、抑うつ傾向の有無とインシデント・アクシデントレポート提出数や有害事象発生と関連はみられなかった。一方、抑うつ傾向にある場合は傾向がない場合に比べて、薬剤関連のエラーやニアミスを起こす確率が約3倍に、トラブル遭遇頻度が3~4倍に高まる可能性が示唆され、安全な医療を提供していくためにも、看護師の抑うつ状態についてスクリーニングを行い、抑うつ状態にある看護師へのメンタルサポートを充実させていく必要がある。

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