顔面・躯幹に生じた皮膚血管肉腫の3例

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  • Three Rare Cases of Cutaneous Angiosarcoma on the Cheek or the Back
  • ガンメン ・ クカン ニ ショウジタ ヒフ ケッカン ニクシュ ノ 3レイ

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抄録

皮膚血管肉腫は高齢者の頭皮・頸部に好発する稀な予後不良の悪性腫瘍である.今回我々は頬部に生じた1例と躯幹に生じた2例の,比較的稀な部位に発症した3例を経験した.頬部の1例では肝転移を来したため,肝転移巣に対してrecombinant interleukin-2とpaclitaxel又はdocetaxel(DTX)を用いた肝動注療法を行ったが有効性は乏しかった.躯幹の2例は当院での加療後,観察期間中の腫瘍再発および転移を認めなかった.しかし,このうち1例は電子線とDTXを用いた治療中に間質性肺炎の急性増悪を来し死亡した.これらの治療経験をふまえ最近の我々の皮膚血管肉腫に対する治療方針と併せて,肝動注療法,躯幹症例の特徴および治療に伴う間質性肺炎の危険性について検討し報告する.

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