イシダイのマイトジェン刺激リンパ球によるマクロファージ活性因子の産生と本因子の特性

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  • Production of macrophage activating factors by the mitogen-stimulated lymphocytes of Japanese parrotfish (Oplegnathus Fasciatus) and the properties of this factor

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抄録

イシダイの脾臓細胞中のリンパ球をコンカナバリンA(ConA)セファロース4Bとともに48時間培養し,その上清によるマクロファージ活性化を検討し,以下の結果を得た。ConA培養上清で培養したイシダイ腹腔マクロファージの貪食能と細胞内のペルオキシダーゼ活性の両機能は共に亢進していた。イシダイConA培養上清をホ乳類でINF-γ失活処理とされている熱(56℃)あるいは酸(pH2)処理を行ったところ,マクロファージ活性化が消失した。イシダイConA培養上清の腹腔マクロファージ活性化の種特異性について,マウス腹腔マクロファージを用いて検討したところ,後者は活性化能を持たず,イシダイConA培養上清の種特異性が存在した。以上のことより,養殖イシダイ脾臓細胞中のリンパ球は,ConAで培養するとINF-γを産生すると推察され,イシダイの魚体内でINF-γ,マクロファージの免疫防御機構の存在が示唆された。

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