異時性の泌尿器系三重複癌(腎細胞癌,膀胱癌,前立腺癌)の1例

  • 奥村 昌央
    黒部市民病院泌尿器科(部長:奥村昌央)
  • 釣谷 晋二
    黒部市民病院泌尿器科(部長:奥村昌央)
  • 高川 清
    黒部市民病院臨床検査科
  • 布施 秀樹
    富山大学大学院医学薬学研究部腎泌尿器科学講座(主任:布施秀樹教授)

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF HETEROCHRONOUS TRIPLE UROGENITAL CANCER (RENAL CELL CARCINOMA, BLADDER CANCER, PROSTATIC CANCER)
  • 症例報告 異時性の泌尿器系三重複癌(腎細胞癌,膀胱癌,前立腺癌)の1例
  • ショウレイ ホウコク イジセイ ノ ヒニョウキケイ サン チョウフクガン(ジンサイボウガン,ボウコウガン,ゼンリツセン ガン)ノ 1レイ

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抄録

異時性の泌尿器系三重複癌を経験したので報告する.1998年にPSA高値(7.0 ng/ml)を指摘され当科受診.前立腺生検で右葉より前立腺癌が検出され前立腺全摘除施行.病理診断は中分化腺癌,T1cNoM0であった.2002年に顕微鏡的血尿の精査で筋層非浸潤性膀胱癌が見つかり経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)施行.病理診断は尿路上皮癌,grade(G)2,pTaであった.2008年の尿路上皮癌に対する定期検査でのCTで右腎腫瘤を指摘されその後増大したため2009年右腎腫瘍核出術施行.病理診断はclear cell renal cell carcinoma,G2,pT1aNXM0であった.2011年に筋層非浸潤性膀胱癌を認め経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)施行.病理診断は,尿路上皮癌,G2,pTaであった.泌尿器系癌に於いては原発癌の再発だけでなく,異時性に発生する重複癌も念頭に経過観察する必要があると思われた.

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参考文献 (14)*注記

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