金ナノ粒子自己集合体の表面増強ラマン散乱による超高感度分析

• 福岡 隆夫

  兵庫県立大学高度産業科学技術研究所

• 森 康維

  同志社大学理工学部化学システム創成工学科

書誌事項

タイトル別名

• High Sensitive Analysis Using Surface Enhanced Raman Scattering with Self-assembled Gold Nanoparticles
• キン ナノ リュウシ ジコ シュウゴウタイ ノ ヒョウメン ゾウキョウ ラマン サンラン ニ ヨル チョウコウカンド ブンセキ

抄録

金ナノ粒子（AuNPs）の自己集合体は表面増強ラマン散乱（SERS）のような局在プラズモン共鳴（LPR）に関係する機能性ナノ構造として興味を集めている。金ナノ粒子コロイドが凝集するとSERS活性を持った異方性凝集体が生じるが，このような凝集は不安定であり，凝集体モルフォロジーに対応するLPRの機能も失われてしまう問題があった。我々は電荷を持つ板状ナノ粒子を共存させて凝集の進行を停止させることで，AuNPs自己集合の安定化と制御を行うことに成功した。拡散律速凝集の初期にはフラクタル次元1.4の凝集体が生成し，このときLPR波長は785 nmに出現し785 nm励起のSERSに良く利用できることがわかった。凝集が進行した複雑な凝集体ではフラクタル次元も大きくなった。あらかじめ凝集させたAuNPsは界面活性剤や親水性ポリマーがなくてもSERS活性を一ヶ月以上維持し，試料4,4’-bipyridine水溶液を混合させると濃度50 nMでも速やかに検出できた。この自己集合体を生体関連物質のラベルフリー分析に応用した。

収録刊行物

• Oleoscience

  Oleoscience 14 (1), 5-10, 2014

  公益社団法人 日本油化学会

キーワード

• self-assemble
• gold nanoparticle
• nanostructure
• plasmon
• SERS

詳細情報

• CRID: 1390001204484370944
• NII論文ID: 130005308181
• NII書誌ID: AA11503417
• DOI: 10.5650/oleoscience.14.5
• ISSN: 21873461
• ISSN: 13458949
• NDL書誌ID: 025117050
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I025117050
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/14/1/14_5/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可