ハロゲン化銀微結晶における多価金属不純物のフレンケル欠陥への影響

  • 山下 清司
    富士フイルム株式会社R&D統括本部メディカルシステム開発センター
  • 大島 直人
    富士フイルム株式会社R&D統括本部アドバンストマーキング研究所
  • 高田 俊二
    千葉大学大学院融合科学研究科 画像マテリアルコース

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of Polyvalent Metal Dopants on the Frenkel Defects in Silver Halide Micro-Crystals
  • ハロゲンカギン ビケッショウ ニ オケル タカ キンゾク フジュンブツ ノ フレンケル ケッカン エ ノ エイキョウ

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抄録

結晶表面から供給される格子間銀イオンのため,ハロゲン化銀微結晶は大結晶より高いイオン伝導度を示す.1-フェニル-5-メルカプトテトラゾールを粒子表面に吸着させて表面からの銀イオンの供給を抑制すると,微結晶でも大結晶と類似のイオン伝導の挙動を示した.この安定化手法を用いて,Ir3+イオンやPb2+イオンをドープした臭化銀微結晶のイオン伝導度を広い範囲で測定し,また活性化エネルギーを求めて,フレンケル欠陥への影響を解析した.3価のIr3+イオンは,2価のPb2+イオンより銀イオン空孔と金属イオンとの会合エネルギーが小さく,銀イオン空孔が解離しやすいと結論した.

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