書誌事項
- タイトル別名
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- Clinical Experience of Hypodermoclysis in Elderly Patients at the End of Life in a Long-term Care Unit
- カイゴリョウヨウ ビョウショウ ニ オケル シュウマツキ コウレイシャ ニ タイスル ヒカユエキ ノ リンショウ ケイケン
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抄録
介護療養病床における終末期高齢者に対する皮下輸液の効果を静脈輸液と比較して検討した.対象は2007 年から 2010 年に介護療養病床で終末期に輸液治療をおこない死亡退院した 92 例. 基礎疾患は脳血管疾患 48 例 (52.2%),認知症 11 例 (12.0%),悪性腫瘍 5 例 (5.4%).皮下輸液 (HDC) 群と静脈輸液 (IV) 群で終末期の輸液期間,輸液量,臨床経過を後ろ向きに検討した.HDC 群24 例,年齢の中央値 85 歳,IV 群 68 例,年齢 84 歳.HDC 群で基礎疾患に認知症が多かったが,死因は有意差を認めなかった.輸液期間は HDC 群 36.5 (5-107) 日,IV 群 34.5 (3-158) 日で有意差なく,輸液量は HDC 群 500 (250-700) ml /日,IV 群 750 (500-1200) ml /日でHDC 群が有意に少なかった.下肢,背部等の浮腫はHDC 群の 9 例 (7.5%),IV 群の 39 例 (57.4%) に認めたが有意差はなかった.両群とも穿刺部の腫脹,発赤,疼痛,感染などの有害事象はなく,IV 例 10 例で静脈確保が困難で皮下輸液に変更した.介護療養病床における終末期高齢者に対する皮下輸液は静脈輸液と同等の延命効果と安全性を認めた.
収録刊行物
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- 日大医学雑誌
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日大医学雑誌 72 (5), 320-325, 2013
日本大学医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681408539776
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- NII論文ID
- 130005108496
- 130004718749
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- NII書誌ID
- AN0018408X
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- ISSN
- 18840779
- 00290424
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- NDL書誌ID
- 025168257
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可