<b>糖尿病足病変に漢方治療が奏効した一症例 </b>

• 矢野 博美

  ㈱麻生飯塚病院東洋医学センター漢方診療科

• 田原 英一

  ㈱麻生飯塚病院東洋医学センター漢方診療科

• 山田 靖子

  ㈱麻生飯塚病院看護部

• 山内 俊彦

  ㈱麻生飯塚病院形成外科

• 吉永 亮

  ㈱麻生飯塚病院東洋医学センター漢方診療科

• 犬塚 央

  医療法人博愛会ももち東洋クリニック

• 久保田 正樹

  福岡大学病院東洋医学診療部

• 平田 道彦

  平田ペインクリニック

• 栗山 一道

  医療法人素心庵栗山医院

• 三潴 忠道

  福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座

書誌事項

タイトル別名

• <b>A Case of Diabetic Foot Syndrome Successfully Treated with </b><b>Combination Kampo Medicine </b>
• 臨床報告 糖尿病足病変に漢方治療が奏効した一症例
• リンショウ ホウコク トウニョウビョウ ソク ビョウヘン ニ カンポウ チリョウ ガ ソウコウ シタ イチ ショウレイ
• A Case of Diabetic Foot Syndrome Successfully Treated with Combination Kampo Medicine

抄録

58歳男性。20年来の2型糖尿病を放置し，糖尿病足病変を発症した。HbA1c10.8%（JDS）でトリオパチーを合併していた。発症12日後に漢方治療を希望して当科に転院した。右足全体は浮腫状で，第4・5趾間と足背に潰瘍（約7 × 4 cm と 5 × 4 cm）を認め，骨髄炎を合併していた。抗生剤，インスリン，プロスタグランディン製剤とともに，漢方治療は小腹不仁を目標に八味地黄丸料を用い，瘀血を改善する目的で桂枝茯苓丸大量投与（自家製剤2 g × 24丸/日）を7日間行い漸減した。その後，八味地黄丸料を自家製剤に変更し，肉芽形成促進を期待して帰耆建中湯（黄耆20 g）に転方した。経過中に右第5趾の骨が露出したが，潰瘍は退院時（発症50日）に2.5 × 1.8 cmに縮小した。発症約2ヵ月後には潰瘍部分が上皮化して包帯が不要になり，4ヵ月後に治癒した。漢方治療は糖尿病足病変に有効で治癒を早める可能性があると考えた。

収録刊行物

• 日本東洋医学雑誌

  日本東洋医学雑誌 65 (1), 13-22, 2014

  一般社団法人 日本東洋医学会

キーワード

• 糖尿病足病変
• 骨髄炎
• 八味地黄丸
• 桂枝茯苓丸
• 帰耆建中湯

詳細情報

• CRID: 1390282679887083648
• NII論文ID: 130004513926
• NII論文ID: 40019985423
• NII書誌ID: AN00015774
• DOI: 10.3937/kampomed.65.13
• ISSN: 1882756X
• ISSN: 02874857
• NDL書誌ID: 025283544
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I025283544
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2014158788
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可