On-Board Imager を用いたセットアップエラーならびに上肢固定具の固定精度の検証

  • 寺島 真悟
    弘前大学大学院保健学研究科 医療生命科学領域 放射線生命科学分野
  • 藤元 晋
    市立釧路総合病院放射線科
  • 青木 昌彦
    弘前大学大学院医学研究科 放射線科学講座
  • 高井 良尋
    弘前大学大学院医学研究科 放射線科学講座
  • 細川 洋一郎
    弘前大学大学院保健学研究科 医療生命科学領域 放射線生命科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of setup error and immobilization method in the upper limbs by using On-Board Imager
  • On-Board Imager オ モチイタ セットアップエラー ナラビニ ジョウシ コテイグ ノ コテイ セイド ノ ケンショウ

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抄録

 国立大学法人弘前大学医学部附属病院の On-Board Imager による画像誘導放射線治療を行った症例 61例を対象として,照射部位及び上肢固定具毎におけるセットアップエラーを分析し,planning target volume (PTV)-margin を算出した.セットアップエラーの平均値は 3 mm未満で,臨床的に問題はないと考えられた.TV-margin の最大値は,乳房で 5.9 mm,前立腺で 5.5 mm,骨盤腔で 6.5 mm と算出され,このことより PTV-margin は最大 7 mm に設定するのが妥当である.上肢固定具の比較において,セットアップエラーの平均値を比較すると,その差は 0.3 mm であり,固定精度はほぼ同程度であった.利便性や費用を考慮すると,シェルの使用よりも市販の固定具の導入を検討すべきである.今回,弘前大学医学部附属病院独自の PTV-margin が算出され,今後の治療計画の照射野の基準になると考える.

収録刊行物

  • 弘前医学

    弘前医学 64 (2-4), 170-175, 2014

    弘前大学大学院医学研究科・弘前医学会

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