巨大肝囊胞が原因と思われた正常肝における胃静脈瘤の1例

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  • Large Simple Hepatic Cysts Leading to Gastric Fundal Varices in a Noncirrhotic Patient
  • Case Report : Large Simple Hepatic Cysts Leading to Gastric Fundal Varices in a Noncirrhotic Patient

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抄録

患者は,74 歳女性で,右側部痛を主訴に来院,腹部造影CT にて,巨大な多発肝囊胞(最大径19cm)を認め,肝右葉の大部分を占めていた.また同時に胃静脈瘤(穹窿部)を認めた.肝囊胞に対して,開窓術+APC による焼灼術を施行した.上部消化管内視鏡検査では,門脈圧亢進症性胃症の改善は認めるものの,胃静脈瘤の形態的な縮小は軽度であった.肝静脈波型は,吸気呼気に一致したなだらかなカーブパターンから,I 型まで変化し,正常化した.最終的には胃静脈瘤に対して,B-RTO を施行し,胃静脈瘤は消失した.非肝硬変患者の多発する巨大肝囊胞による胃静脈瘤の1治療例を報告し,同時に門脈圧亢進症研究における肝静脈波型の有用性に関して,報告する.

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