高齢者と家族が望む生活を実現する介護予防プラン作成の体制づくり

書誌事項

タイトル別名
  • Establishment of a System for Developing Preventive Care Plans to Attain Lifestyles Preferred by Elderly Individuals and their Families
  • コウレイシャ ト カゾク ガ ノゾム セイカツ オ ジツゲン スル カイゴヨボウ プラン サクセイ ノ タイセイズクリ

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抄録

【目的】地域包括支援センターの三職種(保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャー)の誰が作成しても、高齢者とその家族が望むその人らしい生活を実現する介護予防プラン(以下プラン)になるようにするための体制づくりの方法を明らかにすることを目的とした。 【方法】筆者が保健師として所属していた地域包括支援センターにおいて、①プラン作成に関わる三職種の共通認識づくりのための事例検討を実施し、②事例検討後作成したプランの評価として、高齢者と家族の要望の実現に効果的だったことと課題の分析をした。その後①・②の取組みの成果に関して三職種で検討をした。 【結果】事例検討や業務中の機会を捉えて、プラン作成について話し合いを行った。プラン作成に関する共通認識を図ったことで、高齢者・家族の要望を捉え、その実現を目指してプラン作成されており、身体機能の維持・改善、主体的にできることの継続、楽しみ・張り合いを持つこと、社会性の維持などがそのプランの内容であった。これらがプランに明記されたことにより、同じ目標を高齢者・家族・サービス提供者が共有することができるようになり、それぞれが意識的に実践することにつながった。課題は、既往疾患や疼痛などの症状を考慮した運動の取組み支援や体調管理であり、そのために主治医やリハビリ職員との連携が重要であった。また事例検討の継続により、他職種から助言を得てよい支援ができたとの効果を実感し、幅広い視点を持って支援したいという意見が得られた。 【考察】質の高いプラン作成に向けた体制づくりには、三職種が他職種からの助言を得て幅広い視点を持つ必要性を認識することが基盤となる。そのためには、①話し合いの定着、②事例の情報共有、③プラン作成に関する共通認識づくり、④専門性に対する相互理解を図る必要がある。

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