エネルギー分析における変動因子係数を用いたインベントリ分析の提案および検証

  • 小田 秀充
    筑波大学大学院システム情報工学研究科リスク工学専攻
  • 岡島 敬一
    筑波大学大学院システム情報工学研究科リスク工学専攻
  • 内山 洋司
    筑波大学大学院システム情報工学研究科リスク工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • A Proposal of Changing Factor-based Estimation Method for Life Cycle Inventory Analysis and Its Verification in Energy Analysis
  • エネルギー ブンセキ ニ オケル ヘンドウ インシ ケイスウ オ モチイタ インベントリ ブンセキ ノ テイアン オヨビ ケンショウ

この論文をさがす

抄録

この研究の目的は,産業連関表の基本表および延長表,簡易表が未発行の年における,産業構造の突発的変化が発生した場合,その影響を迅速に反映し,簡易に推計できるインベントリ分析法構築の第一歩を,その検証を通して提案することである。<BR>2005年産業連関表の基本表・同年度のエネルギーバランス表を通して得られた産業連関分析法による直接・間接のエネルギー消費原単位を確定値とし,提案法である変動因子係数法および延長表,簡易表によって算出した2005年推計値とを比較検証した。その結果,確定値との相対誤差率は昇順に延長表,変動因子係数法,簡易表となった。<BR>また,推計年のエネルギーバランス表が存在しない場合を想定し,1年間および2年間の線型予測値を用いて算出した直接・間接のエネルギー消費原単位を3方法毎に確定値と比較した。その結果,変動因子係数法の精度は延長表未満,簡易表以上であった。直接・間接のエネルギー消費原単位の相対誤差率が30%未満に収まる部門数の割合でも延長表,変動因子係数法,簡易表の順であった。<BR>以上から,本研究の範囲では変動因子係数を用いた直接・間接のエネルギー消費量の推計は一定の誤差を内包しつつも,迅速簡易に変化を反映するインベントリ分析の1手法となり得る可能性が示唆された。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ