抗生剤と歯科治療併用で改善した乾癬性紅皮症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Psoriatic Erythroderma That Improved by Dental Therapy and Antibiotics
  • 症例 抗生剤と歯科治療併用で改善した乾癬性紅皮症の1例
  • ショウレイ コウセイザイ ト シカ チリョウ ヘイヨウ デ カイゼン シタ カンセンセイコウ ヒショウ ノ 1レイ

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抄録

85 歳,男性。初診の約 10 年前から,尋常性乾癬として近医でステロイド外用,エトレチナート内服にて治療されていた。紅皮症状態となり,当科を受診 (初回) した。好中球増多,CRP 上昇を認め,感染症合併が疑われた。抗生剤投与,ステロイドとビタミン D の外用で皮疹は軽快した。約 1 年 2 カ月後に 2 回目の紅皮症状態となり,入院の上,歯根尖病巣に対し,抜歯,歯周病治療を行い,ステロイドとビタミン D の外用を併用し,全身症状,皮疹とも改善した。2 回目からさらに約 1 年 4 カ月後の 3回目の紅皮症状態時には,歯周病と無痛性胆囊炎を認め,再度入院し,抗生剤投与,抜歯を含む歯周病治療,ステロイド等の外用を行い,皮疹,無痛性胆囊炎とも軽快した。その後,外来通院にて歯周病治療,抗生剤投与を行い,皮疹のコントロールは良好である。乾癬性紅皮症に対し,歯科治療と抗生剤投与で良好な結果を得て,感染症のコントロールの重要性を再認識した。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 76 (2), 80-84, 2014

    日本皮膚科学会西部支部

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