癌予測に有用なエコー所見に関する検討～術前細胞診で癌が確定しなかった症例を対象に～

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  • 坂下 智博
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 本間 明宏
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 畠山 博充
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 水町 貴諭
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 加納 里志
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 古沢 純
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 飯塚 さとし
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 畑中 佳奈子
    北海道大学病院病理部
  • 福田 諭
    北海道大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Effective ultrasound image findings to predict malignancy of thyroid nodules for patients without definitive diagnosis of carcinoma
  • ガン ヨソク ニ ユウヨウ ナ エコー ショケン ニ カンスル ケントウ : ジュツゼン サイボウシン デ ガン ガ カクテイ シナカッタ ショウレイ オ タイショウ ニ

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抄録

穿刺細胞診で悪性が確定しなかった場合にも画像的に甲状腺癌が疑わしいなどの理由により手術を行うことが少なくない。術後病理診断と画像所見との関係について比較し，どのような画像所見が癌予測因子として有用であるかについて検討した。対象は甲状腺腫瘍摘出を行ったもののうち，術前細胞診で悪性以外であった58症例。術前エコー検査所見（微細石灰化，辺縁不整，内部low echo，縦横比１以上，Haloの消失）が陽性であった場合に，術後病理で悪性であった陽性適中率（PPV），陰性であった場合に術後病理が良性であった陰性適中率（NPV）をそれぞれ算出した。前述した各エコー所見のそれぞれのPPVは74，89，71，89，65％。NPVはいずれの所見も51～58％にととどまった。辺縁不整および縦横比１以上がみられた場合のPPVは89％であり，これらの所見は有用な癌予測因子となりうると考えられた。

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