【総説-応用糖質科学シンポジウム-】 <i>Irpex lacteus</i>由来GH10キシラナーゼの新規セルロース高吸着CBM1

  • 西島 拓人
    信州大学大学院総合工学系研究科
  • 野崎 功一
    信州大学大学院総合工学系研究科 信州大学工学部物質工学科
  • 水野 正浩
    信州大学大学院総合工学系研究科 信州大学工学部物質工学科
  • 荒井 勉
    信州大学工学部物質工学科
  • 天野 良彦
    信州大学大学院総合工学系研究科 信州大学工学部物質工学科

書誌事項

タイトル別名
  • [Review: Symposium on Applied Glycoscience] Unique CBM1 of Xylanase Strongly Adsorbed on Cellulose from White rot Fungus, <i>Irpex lacteus</i>
  • Irpex lacteus由来GH10キシラナーゼの新規セルロース高吸着CBM1
  • Irpex lacteus ユライ GH10 キシラナーゼ ノ シンキ セルロース コウキュウチャク CBM1

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抄録

Irpex lacteus由来酵素製剤のDriselaseからセルロースに対する吸着を利用してタンパク質のスクリーニングを行った結果,セルロースに高吸着な分子量約42,000のGH family 10キシラナーゼ (IrpXyn10B) の存在を確認した。そのCBM1に着目しCBM1とGFPの融合タンパク質の大腸菌発現系を構築し微結晶性セルロースに対する吸着能を解析した。その結果,IrpXyn10B由来CBM1は,比較対象として用いたTrametes hirsutaのエンドグルカナーゼ(EG1)由来CBM1に対して約2倍の最大吸着量と吸着親和性を示す,高吸着CBM1であった。IrpXyn10BのCBM1は吸着に関与するW24-Y50Y51の芳香族アミノ酸残基に加えて,追加のY52が存在していた。このY52をEG1由来のCBM1型に変えたXyn10B-Y52S変異体を作製しセルロースへの吸着能を評価した結果,その吸着能はEG1由来CBM1と同程度まで低下した。これらの結果より,IrpXyn10B由来CBM1はY52が重要な役割を果たすセルロース高吸着CBM1であることが明らかとなった。

収録刊行物

参考文献 (15)*注記

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