4.肺小細胞癌の治療

書誌事項

タイトル別名
  • 4. Treatment of Small Cell Lung Cancer
  • 肺小細胞癌の治療
  • ハイ ショウサイボウガン ノ チリョウ

この論文をさがす

抄録

肺小細胞癌の増殖速度は速く,早期から容易に遠隔転移を来たすが,放射線治療や化学療法に対する反応性は良好である.そのため,特殊なI期症例を除いて初期手術は推奨されず,放射線治療や化学療法が治療の主体となる.治療は,限局型と進展型に分けて考え,全身状態(performance status:PS)と主要臓器機能が保たれた限局型症例には,加速多分割照射法による放射線治療と化学療法の早期同時併用,進展型症例には原疾患によるPS不良例を含めて化学療法が推奨される.高率に脳転移を起こすため,初回治療の完全奏効例には予防的全脳照射を行う.基礎研究も精力的に進められているが,肺非小細胞癌のような治療標的となる遺伝子異常は確立されておらず,今後の重要な課題である.

収録刊行物

参考文献 (26)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ